「スポーツはスキャム / スポーツが全部わるい!」草稿

( 20341014日 第188内閣総理大臣 欣憎〼夫きんにく ますお のビデオ演説より抜粋)

 

 日本国民の皆さん。こんばんは。今夜は今までお伝えしていなかった、この国の真実をお伝えせねばなりません。

 

 日本政府もとい私たちはあなた方国民の皆さんを騙していた、いや騙し続けていたと言ったほうが良いのかもしれません。この嘘は国民国家の成立以降*、学校教育、オリンピックといった形として人々の心を蝕んできたナショナリズムのほんの一部にしか過ぎません。しかしこれは何世代もの間、何世紀もの間、地球上の人々の行動を規定し、思考を縛ってきたものの一部なのです。

 

 皆さん…(長いため息をする)…スポーツはスキャムです。

 

 これを見ている中には様々な世代の方がいるでしょう、死にかけの後期高齢者、人生の大部分を仕事に懸けたものの定年になり人生の目的を見失ってしまった既婚男性、お腹の中にいる胎児や日本国籍取得中の外来金魚(あなた方が私の支持層です…!)…少なくともこの国で何年か暮らしてきた方々には既にお気づきの方もいるかもしれません。この国には公然とスポーツという忌むべき怪物が巣食っているのです。狂っているのですこの国は!

 

 甲子園を見てごらんなさい、そこでは学生時代の多くを野球に捧げた学生たちの「汗」や「涙」が讃えられています。彼らはその年の日本一のチームとなるため、大人たちに指導されながら、高校生活の多くの時間を賭けた代償に、勝負に勝ったものたちは15分間の名声を、負けた者たちは球場の土を持って帰るのです。その光景はVTRとして収録され、感動的な音楽と共に日本全国に届けられます。彼らは感動を届ける英雄なのです。これらの茶番は甲子園というイベントをビジネスとして安定させると共に、スポーツに対する過度な権威をもたらしています。

 

 しかし、球児たちを責めてはいけません。彼らもまたスポーツという愛国心形成の仕組みに利用された被害者でもあるのです。

 

 彼らの身に何が起こっているか、皆さん全国の野球部で何が起こっているのかご存知でしょうか、そこでは異常なほどまでに徹底された上下関係、同学年内でのいじめ、コーチからのいびりなんて日常茶飯事*(ほんとかよ)です。野球に限らず、部活顧問からの過度な体罰は多数報告されており、つい先日も顧問の教師による執拗な体罰により死を選ぶこととなった生徒の痛ましいニュースが伝えられました。昨年の統計では部活顧問は体育教師に次ぎ、「職務中に人を殺める職業ランキング」第2位であることが明らかになっています。恐ろしいですね。

 

 これらの問題は全て、スポーツというものが過度に美化され、素晴らしいものとして持ち上げられ過ぎている事によって起こっているのだと私は考えます。

 

<<毎日放課後まで指導を行うも残業代は出ず、休日返上で生徒に付き添う試合会場への交通費もでない部活顧問、こんな酷い仕打ちを受けるのなら、生徒を自らの手で締め殺してもお釣りが返ってくるんじゃないかと思うくらいです。しかし、彼らに誰が同情したというのでしょう?スポーツに励む生徒を指導するという、美しく名誉な行いの見返りに金銭を求めるなんてはしたない!)>>

 

 それは公教育に留まりません!テレビをつけてご覧なさい!オリンピック期間の今(*)なら尚更です!「日本選手がメダルを取った」だの「日本代表としてがんばります」「日本に勇気を与えてくれました」なんていうバカバカしい文言の嵐です。<<試合に終わって最初に日本のこと思うわけないだろ!「疲れた〜」「良かった〜」「マジかよ〜」だろ!(これは一概には言えないのだが)>>思ってもないことを言わされる人、思ってもないことを言わせる人、こんなバカな茶番を続けて、誰が幸せになっているのというのでしょう?....それは今までスポーツに感動してきたあなた方のためです。バカなね。もうお分かりでしょう、これは政府だけの問題ではない。スポーツをダシにして暴利を貪っている企業も共犯なのです。やつらはスポーツなんていうバカみたいな伽藍を厳かに打ち立てて、あなた方を平伏させていたのです。もしかしたらあなた方のほうが、やつらにそう仕向けていたのかも知らんが。

 

 皆さん…スポーツは(疑似)戦争です。毎年毎年、どこの国が勝っただの、うちの国はメダルを何枚しか取れなかっただの、何を熱狂しているのか。戦争じゃないですか。そうなんです。スポーツは戦争なんです。スポーツは合法的に"国家の威信"を示すための手段なのです。メダルの数?敵国の兵士の首を何個跳ねたなんて新聞に書き立てていた数十年前と何が違うんでしょう!「スポーツはナショナリズムかもしれないけど、これはいいナショナリズムだ」??そんなわけがないでしょう、ナショナリズムナショナリズムなんです。いいナショナリズムもわるいナショナリズムもない。題材が軍国主義的なもの*でもスポーツでも中身に詰められたメッセージは同じなんです。同調。均質化。そりゃあ施政者としては便利ですとも。自分たちで決めた「日本人像」に「国民」を同化させ、それのご機嫌を伺っておけば良いのだから、そこから外れそうな人間がいれば「非国民」「人の心がない」のようなレッテルを適当に貼ってやるだけで充分です、後は「国民」という概念を押し付けられた「大衆」たちが勝手に自分たちと違うものとして押し込んでくれるんだから。

 

<<実際、(イギリスでにスポーツの生まれる経緯?)>>

 

まぁこれ位でいいだろ、まぁがんばってくれ。なんでこんなことを教えるかって?決まってるじゃないか、私はもう党を追われる身なんだよ。政権についてるものがこんなことを教えるわけがないじゃないか。利害関係がある人間を信じるな。それだけは言えるね。どんなに「えらい役職」に就いてても、そいつは「その役職に就いてる人間」でしかないんだよ、その役職にとって都合の悪いことは絶対に言わん。これが本当に流れてるのかわからんが、じゃあな、これを手伝ってる人間も「官邸のスタッフ」なんでね。


 本を読み進める能力が欠けているので、裏も取らずにメチャクチャを書いてしまっている、誰か校正*手伝ってくれ、<<>>は無くていいところです、最後に謎の茶番を挟みたくなってしまったのは、自分のノンフィクション文章の引き出しが星新一しかないからかもしれない。 おわり

 

文責: 電気ペンギン(スズメ目カラス科)